導入事例

株式会社Graceland様(静岡県富士宮市)

「畑をやっているため牛舎を離れている時間も多く、何とか授精機会を維持したいと考えていました。」

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弊社製品のご導入以前の課題は?

「畑をやっているため牛舎を離れている時間も多く、何とか授精機会を維持したいと考えていました。」

育成牛の牛舎は距離的にも離れたところにあるため足を運ぶ機会が少なく、発情を見逃しやすい状態で、獣医さんからも見逃しにより初回授精の遅れを指摘されていました。また、過去には他社の歩数計タイプの発情発見機を導入していたのですがうまく運用できず、それ以降は使用していない状況でした。

-弊社製品ご導入のきっかけは?
酪農専門誌に掲載されていた記事を読んで問い合わせをしました。サブスクリプション(定額制)で導入できることに魅力を感じたのと、元々5~6年前からクラウド牛群管理システム「Farmnote」を使っていたため、これまで日々打ち込んできたデータを有効に活用したいという思いがありました。ファームノートの営業の方から具体的なお話を聞いて「費用対効果を考えれば料金は決して高くない」と判断し、2020年8月に導入しました。早速ですが、近々導入台数を増やす予定です。


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実際に使用された使い心地や効果は?

「牛も”鮮度”が重要なので、常に新しい状況を検知してスピーディに通知してくれることは何にも代えがたいメリットです。」

夜間など牛舎にいない時の牛の活動や体調も観察できること、人間の目では見えないような発情の開始から終了までの時刻を自分のスマートフォンで把握できる便利さに感動しました。通常であれば牧草作業の時季は発情を見逃して種付けができないということも起こりえますが、今はFarmnote Colorがあるので遠隔でも牛の情報が得られ、安心して畑作業に出ることができます。就寝中にもアラートが入って朝には発情が発見できるなど、これまで見逃していた分を拾えるようになったという実感があります。見逃しがちだった育成牛の発情もFarmnote Colorを付けたことで発見できるようになり、スムーズに授精を行うことができました。

一般的に1回発情を見逃すと約2万円の損失とも言われるので、それを考えると初期費用・月々の利用料を良心的な価格で提供していただき、さらに機器の補償まで付いているので「こんなに安くていいのか」とさえ思っています。
牛も”鮮度”が重要なので、常に新しい状況を検知してスピーディに通知してくれることは何にも代えがたいメリットです。


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また、スタンチョンストール牛舎の場合、牛の発情行動が見えにくく、見ているつもりでも分からない部分があります。ただFarmnote Colorを導入してからは、自分たちには分からなくても確かに発情が起きているということがはっきりしました。そして発情が分かるようになったことで、ET(Embryo Transfer:受精卵移植)について判断しやすくなり、最近はどんどん行うようになりました。ホルモン治療も少なくなり、治療費削減につながっていると思います。

Farmnote Colorの発情アラートを参考に、前回の発情日や授精日など個体の履歴を参照して自分でも情報を分析したり、目視や触診で調べた上で最終的に判断をするようにしています。疾病アラートに関しては、夜間の変化を捉えて早朝にアラートが届いたこともあり、おそらく人間の目では分からなかっただろう微細な兆候を早期に検知してくれていて参考になりました。

Farmnote Colorは機能性だけではなく、サブスクリプションによる導入のしやすさや、機器の設置しやすさも評価につながりました。電気屋さんを呼ぶような大きな設置工事は必要なく、自分で10分程度で設置できたのも感動しました。

-導入されていない方へのメッセージはありますか?
少しでも興味があるなら、まずは一歩足を踏み出してみてはいかがでしょうか。まずは問い合わせをして話を聞いてみるだけでも、新しい道が見えてくると思います。ファームノートがサブスクリプションというシステムで機器を提供されたことで、酪農にIoTを採り入れる門戸が広く開かれ、千載一隅ともいえるチャンスが酪農家の目の前にあると思います。そのチャンスをつかむことが、豊かさや幸せにつながるのではないでしょうか。また、どこにお金を投資すれば良いか正しい判断を行うには、どういうふうに牧場を運営していくのか、まずは経営をしっかり見直す必要があると思います。


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-今後のビジョンを教えてください。
多くの人に応援していただけるような、魅力ある牧場をつくっていきたいです。そのための体制づくりの一環として農場HACCP認証取得を目指しています。また、Farmnote Colorを導入したことでデータの重要性を再認識したため、データを共有する体系をつくっていこうという意識も強くなりました。今後は獣医さん・飼料会社の方・コンサルの先生などの皆さんとデータを活用した情報共有・意見交換を行っていきたいと考えています。

-お知らせなどはありますか?
日本酪農青年研究連盟の東海協議会会長・日本連盟副会長を務めているのですが、当連盟には北海道から九州まで全国の酪農家さんが会員として参加し、情報・意見交換の場をつくっています。様々な方と交流することで牧場運営の新しい展望が開けることもあります。ぜひ若い方をはじめ、より多くの方にご参加いただき、見識を広めていただければと思います。

(終)

会社紹介

会社名 株式会社Graceland様(静岡県富士宮市)
従業員数 4名 ※取材当時
本社 静岡県富士宮市

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Farmnote Color case study
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