導入事例

清野牧場様(北海道音更町)

「Farmnote Color導入による繁殖改善ペースをもう1年間維持できれば、投資コストの元が取れる計算です。」

サムネイル添付

弊社製品のご導入以前の課題は?

「受胎するかどうかで収益は大きく変わるので、生産効率を上げることが課題でした。」

以前は月2回の繁殖検診をするにあたって牛の発情も見れておらず、授精率も受胎率も低い、という時期がありました。そして、それを解消するためにシダーを使ったりPGを使ったり、一通り出来ることをやった上で「後は何ができるだろう」と思った時に何かツールが必要だと考えました。受胎するかどうかで収益は大きく変わるので、生産効率を上げることが課題でした。
-弊社製品ご導入のきっかけは?
2014年頃からファームノートの製品について知ってはいましたが、その時はまだ導入のタイミングではありませんでした。ここ数年頭数が増えてきて、2019年にはフリーストールの牛舎を建てることになり、そうなると発情を見るのがより難しくなってくるので、そのタイミングで繁殖管理のツールを導入しようと検討を始めました。様々な製品があるのでどれを選べばいいかすぐには決められず、色々な人の意見を聞いているうちに、たまたま知り合いがファームノートで働いていることが分かりました。その知り合いからクラウド牛群管理システム「Farmnote」、IoTセンサーデバイス「Farmnote Color」について話を聞き、見積もりをいただき、すぐに購入を決めて2019年3月に導入しました。


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実際に使用された使い心地や効果は?

「Farmnote Color導入による繁殖改善ペースをもう1年間維持できれば、投資コストの元が取れる計算です。」

うちの場合は特殊な飼養管理で、半日フリーストール、半日牛舎の中にいるというのが基本の状態です。つなぎ牛舎にいる牛はフリーストール用のアルゴリズムでは発情検知しづらい時があるようなので、終日フリーストールで飼養することも検討しています。ただ、牛群毎に飼養環境を設定できるようになり、最適なアルゴリズムを適用できるようになったので、つなぎ牛舎用にもFarmnote Colorを追加で購入しました。課題であった生産効率ですが、今までうちの牧場は1.5〜1.6年に1産。それが0.1〜0.2減るだけでも約2年ほどで投資コストの元が取れる計算です。今のところ導入から約1年で0.1減っているので、このペースでもう1年クリアできれば良いと思っています。

労力の面では、Farmnote Colorを導入したことで牛を四六時中見るということが減って楽になりました。いつでもどこでもスマートフォンに通知が来るので、全体的に牛群を見るというよりは、通知を元にピンポイントで個体を見るようになり、以前とは見方が変わったと言えるかもしれません。

牛を24時間365日見てくれる人を雇えればそれが一番良いのでしょうが、そういうわけにもいきません。1つの牧場で発情を見る人が1人いるかいないか、というのが現実です。その点を考えても、Farmnote Colorの導入は信頼できる人材を1人雇ったようなものだと感じています。

発情発見に関しては、うちの場合はまだ飼養形態の調整もあるのでこれからだと思いますが、疾病疑い検知に関しては、自分よりも早く兆候を察知して知らせてくれるのでいつも重宝しています。牛が餌を食べた、食べていないという段階からモニタリングしてくれるので、朝夕の搾乳の時点で異変を発見できます。


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-導入されていない方へメッセージはありますか?
各牧場でどういう効果が出るかは実際に導入してみない限りわかりません。しかし少なくとも人間の目で牛を100%見ることはできず、80%しか見れないのが現実であれば、残りの20%に機器を導入してでもモニタリングして、発情の取りこぼしを拾うことが収益拡大につながる一つの方法だと思います。

生産者にとってFarmnote Colorへの初期投資が導入のネックになるかもしれませんが、何をやってもお金はかかるもの。導入コストと言っても、トラクターほどではないし、例えて言うなら軽トラックの新車を買うような値段です。しかも新車は利潤を生み出しませんが、Farmnote Colorのような機器は利潤を生み出すための道具です。「より利潤を生むものにお金を使う」という姿勢が大事だと考えています。

-今後のビジョンを教えてください。
将来はおそらく息子が牧場を継ぐことになると思いますが、その時にはますます人工知能やロボットに特化した飼養管理になっていくだろうと見ています。私たちの世代では発情は目で見るのが当たり前で、経験によってどういう状態になったら発情なのかを知っています。しかしその経験や技術を次の世代に継承するのは簡単なことではありません。これからの時代は、人工知能やデータが活用され、従来のような苦労が少なくなり、「誰が見ても発情だと分かる」「誰がやっても管理ができる」という状態になっていくのだと思います。若い人たちはそういうやり方を好むでしょうし、うまく引き継ぎしていくために、私も時代に乗り遅れないよう、今のうちから新しい方法を取り入れました。今蓄積しているデータもいつか息子が運営する際の役に立つといいなと思います。

(終)

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会社紹介

会社名 清野牧場様(北海道音更町)
従業員数 ご家族2名、実習生3名(取材当時)
本社 北海道河東郡音更町

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