導入事例

有限会社 梶岡牧場様(山口県美祢市)

これまで牛の繁殖肥育を継続してこられたのはFarmnoteのおかげ。畜産農家にとってこれほど心強い武器はない。 使用するかしないかで、将来的に大きな差が出てくるでしょう。

サムネイル添付

ファームノートを使ってみて

「使い勝手は最高。Farmnoteがなければ繁殖肥育はきっと出来なかった。」

113705.jpgFarmnote正式リリース前からずっと期待し、たくさんの現場の声を伝えました。

Farmnote導入のきっかけを教えてください。
2年前繁殖肥育を始めると決め、繁殖に関しては右も左もわからなかったので、繁殖管理ソフトを探していました。でもいいと思えるものが全く見当たらず、これからどうやって肉牛の繁殖管理、個体管理をしていけばいいんだろうと途方にくれていた頃、日経新聞でFarmnoteの紹介記事を見つけたんです。記事には、”クラウドベースでいつでもどこでも牛群の情報を管理・記録・分析することできる牛群管理システム”だと書いてありました。これこそ私が求めていたシステムだ!と衝撃を受け問い合わせたんですが、まだ正式リリース前だったんです。
しかし代表の小林さんがすぐ山口県の当牧場まで飛んできてくれました。現場の声と共にFarmnoteを作っていって欲しいと伝え、小林さんの考えも全く同じだったので、すぐに意気投合。アンバサダー制度も提案し立候補し、たくさんの意見を小林さんや開発チームや他のアンバサダーの方とやりとりしています。
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「シームレスな検索機能など、使い勝手は最高です」
Farmnoteを使ってみての感想はいかがですか?
Farmnoteは主に牛の繁殖管理のために使用しているのですが、使い勝手は最高ですね。
従来のようにいちいち牛舎と事務所を行ったり来たりしなくても、スマートフォン1つでどこにいても牛の管理ができる。これはすごいことだと思います。
特に、リストがカスタマイズできるのがすごくいいです。加えて、繁殖のところで各牛の過去の履歴が見られて、母牛と子牛がリンクされており情報の検索がシームレスにできるのがとても便利ですね。
このシステムならいちいちリストを見ながら個体番号をべースに追いかけていく作業をしなくても、ノートの中の番号をクリックするだけでその牛のすべての情報が出てくるのですごく助かっています。また、一覧で受胎率や空胎日数がひと目でわかりますし、インターフェイスがとても優れていると思います。
また、Farmnoteはクラウドベースでこちらの要望がリアルタイムで反映されていきます。これが一番の強みですよね。アンバサダーやユーザーの人達の声を聞いて驚異的なスピードでブラッシュアップされて、この短期間でこれだけのシステムができました。システムを造る技術や情熱がすごいなと感じています。
ではFarmnoteを使うことで運営上の課題は解決できましたか?
もちろんです。というより、Farmnoteがなかったら繁殖はできていなかったと思います。 当牧場で繁殖を始めてからこれまで事故がなく、発情を見逃して困ることがないのはFarmnoteのおかげなんですよ。 当初は5年計画で繁殖牛を10数頭から50頭に増やすことを目指していたのですが、2年ですでに30頭、1年前倒して4年で確実に実現できる見通しです。
Farmnoteは私にとってはなくてはならないものです。だからよく同業者に「Farmnoteってどうなの?」と聞かれるんですが、「畜産農家のものすごく強い武器になる。使うのと使わないのとでは経営的にも、ものすごく大きな差が生まれるよ」といつも答えているんです。
今後Farmnoteにどのような進化を求めますか?
あえていうのであれば、牧場はえてして電波状況の悪い僻地にあるので、オフラインで作業ができるシステムができれば言うことなしですね。
また、現状では授精証明書などのフォーマットがバラバラなので、作成するのに非常に手間隙がかかるんです。そこをFarmnoteでボタン1つで授精証明書がプリントアウトできるようなシステムを作っていただければ大変助かります。事務処理までシームレスにできるようになれば完璧で、そのぶん現場の牛の状態把握に集中でき、より命と真剣に対峙できる時間が増やせることになります。これからの広がりにさらに期待したいですね。
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梶岡牧場様の取り組み

「”土作りからレストラン経営まで”一気通貫の経営スタイル」

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全てを生み出す土づくりのための、高品質発酵堆肥から手掛ける。

梶岡牧場様の経営理念や特徴を教えてください。
牧場とはたくさんの命を育み、それを次の命の糧として送り出す場所ですので、『礼をもって命と向き合う。そこに食づくりの本質がある』という信念のもと、『いただきます、ごちそうさまの意味を世の中に正しく伝える』ことを我々の使命としています。最大の特徴は、土作りからスタートして野菜などの農作物の生産、肉牛の育成、繁殖を行い、それらを自社経営のレストラン「FIRE HILL」で提供するという一気通貫の経営スタイルです。いわゆる農業の6次産業化ですが、レストランは平成元年にオープンしているので、そのような言葉がないころから6次産業化に取り組んでいたわけです。
その牧場経営の根幹となる良質な土を作るために、牛から出る糞尿を使って完熟発酵堆肥も作っています。堆肥は牧場内の農場で使用するほか、全国のJAや農家さんなどに販売しています。
当牧場は1968年創業で私で三代目なのですが、創始者の祖父の代からこの発酵堆肥作りに取り組んできました。さらに私が牧場に入ってからは大学で学んだ発酵関係の知識・技術を使って、微生物の菌密度を飛躍的に上げるなど、より商品として高品質な堆肥作りを目指してきました。その甲斐あって、栄養価が高く、おいしい滋味あふれる野菜を作ることができる『農家が稼げる堆肥』となり、ニーズが急増。おかげでBSE問題で牧場存続の危機に瀕した際も生き延びることができましたし、現在も数カ月待ちという人気ぶりで牧場経営の大きな柱の1つになっています。
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預託専門から自社での繁殖も手掛けるように経営方式を変化させている。
肉牛飼育の方はどのように取り組んでいらっしゃるのでしょうか。
預託肥育と繁殖肥育の2つを行っています。預託の方は群馬の会社から交雑種F1の雌を約300頭預かって肥育しています。大きく育てて最終的にはオーナーの元へ返すので利益こそ少ないですが、毎月安定的に収入が得られます。そのため、当牧場では祖父の代から長らく預託肥育1本でやってきました。
ただ、将来的には預託肥育だけでは経営を成り立たせるのは難しいと判断し、2年前の2014年に母牛を10数頭購入し、繁殖肥育もスタート。現在では30頭規模になっています。そして繁殖させた仔牛たちは一頭も市場には出荷せず肥育し、牧場内のレストランでのみ提供を今秋開始する予定です。既存マーケットの概念(肉の見た目だけの『格付け』)にとらわれない、『美味しさの本質』を追求した和牛肉を創造します。
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自社牧場で育てた牛肉を提供するレストラン。なめらかで胸焼けしないサシは大好評
おいしい肉牛を育てるためにこだわっているのはどのような点でしょうか。
餌と育て方にこだわっています。まず餌の方は粗飼料や自家配合飼料などはほぼ国産のものを使用しています。さらに、飼料米、酒粕、米ぬかなど地元の稲作から出たものを与えています。
育て方では畜舎に敷き詰める床に気遣い手間をかけています。数ヶ月は床を替えないところもある中、当牧場では長くて2週間で総替えしています。これは『堆肥としての出口』がしっかりしてるから可能になるもの。
牛にとって一番大きなストレスとなるのは糞尿まみれの不快な床です。人間だってふかふかのきれいなふとんで寝たら快適でストレスなんて感じないですよね。血統云々よりも牛肉の味にもっとも影響を与えるファクターがこのストレスなので、できるだけ牛にストレスをかけないということがおいしい牛肉を作る上で最大のキーポイント。
さらに畜舎環境をよくするために発酵させたバイオベッドを敷いているのですが、それだけで牛の病気をほぼゼロにまで抑えることができます。
このような日本古来の和牛の肉味を再現する餌とストレスを極力かけない育て方で、栄養豊かで滋味あふれる肉質になるのです。サシの部分もなめらかな喉越しで、どれだけ食べても胸焼けしないものを目指してます。
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ふかふかの綺麗な寝床で、牛達にストレスがかからず健康に。

今後のビジョン

「社会の皆様から愛され、必要とされる畜産農家になりたい」

現在力を入れている取り組みを教えてください。
先日、経産省の基盤技術を担う中小企業の研究開発、人材育成等を支援する「ものづくり中小企業支援」公募に「冷凍システムを組み合わせた世界初の熟成肉システム技術」で応募したところ採択されたので、これに全身全霊を懸けて取り組んでいく所存です。
また併せて自社経営のレストラン「FIRE HILL」のリニューアルも秋口をメドに考えています。具体的には、当牧場で育てた栄養価が高くおいしい牛肉と一緒に、当農場の発酵堆肥で育てた滋味あふれる野菜をよりたくさん提供するということです。このような肉も野菜もすべてポテンシャルの高い食材をお客様に提供する。それが畜産農家が土づくりの前の堆肥づくりからスタートする飼料づくりと繁殖から手掛けるという希有な牛肉であり、新技術の熟成肉システムによりシナジーを生みます。何より、最終的な『肉の味』をその全過程にフィードバックできるフィールドがここにはあり、『やれること』は、まだまだ山ほど…でもそこにFarmnoteがスッと寄り添ってくれてる安心感があるんです。
だからこそ、実現出来れば絶対に真似できないオンリーワンの取り組みだと自負しています!
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自家発酵飼料から作った滋味深い野菜と、かろやかでしっかりとした味の自慢の牛肉。
今後のビジョンをお聞かせください。
冒頭で申し上げた、堆肥作りから繁殖肥育、レストラン経営まで一気通貫の畜産のビジネスモデルをより確固としたものにしていくことと、そのサイクルを正常に回していくことが梶岡牧場の目標でもあるし、それで生きていくスタイルを今後も貫きたいと思っています。
これが本来の意味での循環型農業だと思いますし、正常なサイクルを目指すことは、物質だけではなく、最終的にはお金の循環にも繋がると信じているんです。 また、今でも多くの方々から「梶岡牧場がなくなったら困るから頑張って!」と言われているのですが、より社会から愛され、必要とされる畜産農家になりたいですね。 なくなったら私を筆頭に多くの畜産農家がとても困るFarmnoteのように。
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(終)

会社紹介

会社名 有限会社 梶岡牧場様(山口県美祢市)
従業員数 8名(2016年7月時点)
本社 山口県美祢市
事業内容 肉牛の繁殖・肥育一貫、完熟発酵堆肥、各種野菜の生産、レストラン経営

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