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【全9回】獣医師に直接聞きたい!繁殖管理のベストプラクティス⑦

本講演は2017年12月に北海道帯広市にて開催を致しました「ファームノートサミット 2017Winter」にて酪農・畜産それぞれの領域でご活躍中の獣医師の先生に、牧場経営にて重要となる「繁殖管理」に関するお話と、ご来場者さまの質疑応答にお応えしたプログラムです。


スピーカー

株式会社トータルハードマネージメントサービス
代表取締役 獣医師 佐竹直紀氏

株式会社Guardian
代表取締役 獣医師 伏見康生氏


モデレーター

株式会社ファームノート
プロダクトマネージャー 獣医師 平勇人


<1つ前の記事はこちら>

<モデレーター:平>
和牛の場合って、子牛とかでも親付きっていうブラックボックスがあると思うんですけど、そこの現状を把握するのって非常に難しいんじゃないかと思うんですが、その辺りはどのようにされているんですか?


和牛は、親付けの初乳を飲ませる期間を伸ばすに限る


<伏見先生>
明確なんですけど、親付けと早期離乳って発育が大きくなるのって長期哺育しない限り、絶対親付けのほうが大きくなるんです。

局所的に見て、うちそれで失敗したんだよっていう話があるかもしれませんけれども、これはやっぱり大きな見解なんですね。確率から言って、確実に親付けのほうが大きくなって失敗が少なくなります。

学術的なものもあるんですけど、一番大きいところは消化性のいいミルクと、つねにIgA、つまり局所免疫が与えられていること、それから数日間にわたる抗菌物質が潤沢に親から得られると。これは見逃す手はないんですよ。

でも繁殖性を考えたら早期離乳しないといけないっていうことになってくるんですよね。
90日も母乳を吸っていたら、残念ながら発情回帰が遅れてきてしまうことは明らかですよね。

じゃあ人工哺育にするなり、早期離乳にするんだけれども、親付けのメリットを少しでも享受したいときにどうしたらいいかっていうと、和牛あるいはF1の母牛であれば、もうこれはズバリ親付けの最初の初乳を飲ませる期間を伸ばすに限る。ベストは2週間ですね、私の経験上では必ず差が出ます。3日より1週間がいいです、1週間より2週間の方がいいです。

なんで2週間で区切っているの?ってことなんですけど、それ以上行くと完全に乳首に吸わなくなるリスクがものすごく上がってくるんですね。

結局なぜ乳首嫌がるのか?
1週間つけたいのはわかるんだけど、うち哺乳瓶吸ってくれないから面倒くさいんだよ、という人もこれを使って改善していただきたい。

なんとなく形を見ただけでわかると思うんですけど、子牛の顔にかけるマスク、目隠しマスクです。
これが効果絶大なんですよ。
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(画像提供:伏見先生)


なにが乳首に吸いつかせないかというと、見た目の怖さ、全く今までいなかった環境に突然やってこさせられて、訳のわからない大きいおじさんが来ればtoo badですよね。

代わりに可愛い女の子がくれば子牛も動くかもしれませんけれども、それが哺乳瓶を出してきても飲みたくないんですよね。


<佐竹先生>
私は子牛の哺育牧場もやっているんですけど、和牛ってやつはそうなんですね。


<伏見先生>
根性が据わってるんですよ。


<佐竹先生>
飲まないってなったら飲まない。大和魂って呼んでるんですけど(笑)
ネックウォーマーとかで包んでもいいですし、自分の股、両足で目の部分をふさいで鼻を出した状態でも哺乳させてもいいんですよね。


<伏見先生>
それだと長時間の労働に対する負荷とかがかかってくる中で、ベストは黒いマスクで、どう使うかというと、本当の母牛に思いっきりこすりつけるんです。そうするとこれが母牛の匂いになります。

視覚、聴覚、五感かな、あの辺がやっぱり全て不安要素なのでできるだけ取り除くと、まずひとつにおいのところはこれを思いっきり母牛にこすりつけるとこれが母牛のにおいになって、こわい人間が見えなくなりますし、お母さんのおなかの下にいるような薄暗い気持ちで、そこに静かな時に乳首持っていくと吸うんですよね。

元々飲んでるやつだろっていわれても困るのですが、これがすぐ飲むんです。ほぼ1回目で飲みます。

外し方なんですけど、最初はこのまま2〜3日続けて徐々にめくっていったり、前にずらしていったりして、最終的には鼻にかける状態で、最後外すという感じで3日くらいかけて十分に哺乳瓶に慣らしていきます。根性比べもないし、親に戻すってこともほとんどないです。


<佐竹先生>
和牛だけではなくてホルスタインでも同じようなケースってたまにあるんですよね。 そういうときにも目隠しが非常に有効ですね。

【全9回】<連載第8回:子宮内洗浄の仕方で着床率が劇的に変わる>

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