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鹿児島県 肝付町

ICT推進室 松岡室長

自治体

国内初、自治体主導によるスマート畜産を推進する鹿児島県肝付町。行政とJA、肉用牛生産者が三位一体となって取り組むこの社会実験の背景を同町・ICT推進室 松岡室長にお聞きしました。

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肝付町が抱えていた課題とICT導入の理由とは?

「人口減少・少子高齢化の局面でも従来と同じ規模の営農が維持できる環境、若い方が就農しやすい環境を整えたい」

 肝付町の人口は現在15,237人ですが、2040年には約半分の8,800人に減り、さらに高齢化率は現在の約40%から49%へ、つまり2人に1人が65歳以上になると予測されています。この急速な少子高齢化は、様々なインフラに問題を生じさせるのはもちろん、社会の仕組みを根本から覆してしまう恐れもあります。こうした人口減少の状況は、仮に出生率が急激に上昇したとしても打開できません。

では、減少する人口をどのような仕組みでカバーするのか。この課題に対して、町長はじめ私たちが最も実効性があると考えたのがICTの利活用です。その取り組みの一環として、町の主要産業の1つである畜産にもICTを導入することを目指し、人口減少・少子高齢化の局面でも従来と同じ規模の営農が維持できる環境、若い方が就農しやすい環境を整えたいという想いのもとで、2年ほど前から導入に向けて取り組んでまいりました。


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行政、JA、肉用牛生産者が三位一体となって取り組む社会実験

ICT導入に至るまでの経緯と苦労について教えてください。
 肝付町では2011年に、光ファイバーを公設民営という形で町全域に整備しており、ブロードバンド・インフラがある程度整っていたことが、今回導入を実現できた要因の一つとして挙げられるかと思います。もちろん、役場の中でも「ベテラン生産者の方々は皆さん自分なりの方法で黒字経営をされており、新たな投資が必要なのか」など様々な意見がありました。

しかし、新規就農される方のことを考えれば、少しでも就農しやすい環境、収益をあげられる環境を整えるべきです。この志のもとで、実現に向けてプロジェクトを進めてきました。


肝付町の経済における畜産業の重要性は?
 農業粗生産額の約7割と重要な地位を占めています。中山間地域である肝付町には田1,260ヘクタール、畑1,240ヘクタールと土地が豊富にあり、飼料を生産して牛を多く飼える環境があります。この強みを活かして収益性を上げることを目指し、2010年には町役場の中に畜産課が設立されました。


今回のプロジェクトの概要を教えてください。
 従来、肝付町では生産者によるICT製品の個別導入に向け、情報提供や補助金の交付を行ってきました。しかし今回のプロジェクトでは、個人ではなく町が主導して町内若手生産者をグループ化し、同じシステムを一斉に実装します。

これにより、各生産者のデータを一律のフォーマットに集約して県・町・JAなどの関係機関で共有し、大量のデータに基づくきめ細やかな営農指導を地域全体で実施可能になるところが大きなポイントです。今回のクラウド牛群管理システム「Farmnote」、IoTセンサーデバイス「Farmnote Color」の導入は今後の多面的な広がりを期待する、町としても重要なプロジェクトです。


今回のプロジェクトで目指す効果とは?
 一次的な効果として、発情見逃しの大幅削減と疾病等の早期検知、町・JAなどの支援活動による分娩間隔の短縮、出荷頭数の増加を目指しています。さらにそれらを通じて、肝付町の畜産に対する体制を広く認知していただくことで、新規就農者の増加や町全体の牛の頭数増加、1頭あたりの品質向上など幅広い二次的効果を期待しています。


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プロジェクト発表の際には県内の全テレビ局が取材に

ファームノート社の製品をお選びいただいた理由は?

「Farmnoteではグループ単位での集計データが出せるとのことで、他社製品との違いを感じました。」

 生産者の方が自社牧場のデータを管理するのであれば表計算ソフト等でも可能ですが、多数の生産者のデータを管理する場合、それぞれ異なるソフトやフォーマットを使用していたのではデータの迅速な読み取りや把握は困難です。

Farmnoteではグループ単位での集計データが出せるとのことで、他社製品との違いを感じました。また、今回の取り組みに向けてメーカー各社を調べていく中で、ファームノート社が北海道や九州を中心に既に多くの実績を上げられていることを知りました。農業ICTの専業メーカーであることや、第5回「日本ベンチャー大賞」 で農林水産大臣賞を受賞するなど各界から高く評価されている点、鹿児島県内に営業拠点がある点も安心感につながりました。


肝付町で牧場を営むメリットは?
 肝付町では町全体においてICTを活用しようという機運が高まっており、ファームノート社の製品をはじめ、様々な新技術を取り入れられる環境があります。営農サポートも充実しており、とても働きやすい地域です。肝付町では、今後も若い方が就農しやすい環境を整備していくことを目指してまいります。


同様の課題を持つ他自治体へメッセージをお願いします。
 人口減少、少子高齢化は他の多くの自治体にも共通する課題だと思います。「静かなる危機」というべきこうした課題に対して、組織全体が同じ問題意識を共有し、粘り強くスピード感を持って施策の実現に取り組むことが必要です。

畜産の世界では記録・記帳は重要な活動ですが、それが簡略化されて誰もが簡単に行えるようになれば、非常に良い影響が波及すると考えられます。さらに、現在生産者の方々がそれぞれの方法で管理しているものを共通フォーマット化することで、データが共通言語のようになればお互いに情報を交換・共有できるため、地域行政間での高度な連携を築くためにも有効かと思います。

(終)


鹿児島県 肝付町

実装対象 肉用牛生産者
実装対象者数 20名
導入時期 2019年8月
人口 15,237人 ※取材当時

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