有限会社コスモス(十勝清水コスモスファーム)常務取締役 安藤 智孝 様

牛の管理の「見える化」のスピードが格段にアップ。新しい気付きも多数あり。
革新的な取り組みにFarmnoteは欠かせません。

有限会社コスモス
常務取締役 安藤智孝様

肉牛繁殖・肉牛一貫

十勝清水コスモスファームは、1987年、日本の食料基地・北海道十勝清水で設立された肉牛牧畜農家です。「自然の力を使った持続可能な農業を目指す」をモットーに、牛の目線に立った肥育で安心・安全な肉牛を育ててきました。また、ブラウンスイス牛の雄の肉を活用した牛肉、コーンビーフの作成や、サシの少ない和牛交雑牛の「一産取り肥育」など、これまで誰もやらなかった革新的な取り組みに挑戦し、見事成功させてきました。その立役者である常務取締役の安藤智孝様に、独自のポリシーやFarmnote導入のご感想を伺いました。

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ファームノートを使ってみて

「Farmnote を使うことで今まで気がつかなかったことにも気がつけました。
導入、出荷、金額など牛の管理にとても役立っています」

「スマホで現場で入力した内容を、事務所のパソコンで詳しく分析」「スマホで現場で入力した内容を、事務所のパソコンで詳しく分析」

Farmnote導入の経緯を教えてください。
ブラウンスイス牛を購入している畜産農家が集まる北海道ブラウンスイス協議会でアンバサダーの大塚さんから「Farmnoteって知ってますか?」と聞かれました。「名前だけは知っている程度です」と答えると、「とにかく一度ファームノートのスタッフに会ってみなさい」と勧められました。ファームノートに連絡したらすぐ翌週に牧場に来てくださって。説明を聞いてすばらしいシステムだと思い、導入することにしました。
「牧場名のコスモスは、ミクロコスモス(小宇宙)に由来してます」「牧場名のコスモスは、ミクロコスモス(小宇宙)に由来してます」
導入前にどのような点を検討されましたか?
実は、私自身は導入には慎重だったんですよ。確かに経営者サイドから見たら、すべてにおいて見える化ができるのですごくいい仕組みだなとは思ったのですが、やはり牧場経営は現場がすべて。現場スタッフの使い勝手が一番大事だから、無理強いをしてまでは導入すべきではないと思っていたんです。
ところが、トライアルで1カ月ほど使ってみたら、20代の現場スタッフから「Farmnoteはいつから本格的に導入されるんですか? 導入されたらタブレットもほしいんですが」とスマホ片手に催促されまして(笑)これだけ現場の反応がいいのならと、2015年3月頃から本格導入に踏み切りました。
実際にご使用になってみて使い心地はいかがですか?
すごくいいですよ。特に導入、出荷、金額などの牛の管理の面でとても役立っています。若手の現場スタッフからとても評判がいいです。Farmnoteを使うことで、今まで気が付かなかったことに気付けた部分も多いんですよ。例えば、牛が牛舎間を移動する際、導入前は表に手書きで記入していたのですがそれが不要だということに気が付きました。
また、総じて明らかに「見える化」のスピードが早くなりましたね。調子の悪い牛がいたら、どこから、いくらで買ったのか、知りたいと思ったらスマホを叩いて耳標番号を入力すればすぐわかります。これは現場としては非常にありがたいことです。
それに、もっとこうしてほしいという点が短時間で改善されるのもいいですね。ファームノートの開発陣は現場のことをよく考えてくれていると思います。

十勝清水コスモスファーム様の取り組み

「健康な牛の肉をきちんとした形で食べることで、食べた人の明日を作りたい」

十勝清水コスモスファームの経営理念や特徴を教えてください。
当牧場は亡き父が「自然の力を使った持続可能な農業を目指す」という理念設立し、来年で創業30周年を迎えます。当社の特徴は大きく3つあります。
1つは「微生物を使った肉牛一貫肥育」
薬ではなく、なるべく自然の力を借りようというのがうちの牧場の基本となるコンセプトです。微生物は牛の内臓を良好にする働きがあり、内臓が良好な牛は健康に育ちます。見た目や霜降り具合ではなく、健康な牛の肉をきちんとした形で食べることで、食べた人の明日を作りたいというのが私たちの願いです。そのために自然の力(微生物)を使って、サシが少なくて赤身がおいしい交雑牛、健康な内臓を持つ牛を作ることに懸命に取り組んでいます。
「霜降り具合にこだわるのではなく、赤身が美味しい健康な牛肉を」「霜降り具合にこだわるのではなく、赤身が美味しい健康な牛肉を」
2つ目は、従業員は女性が半数。
当社代表を筆頭に全従業員15人のうち半数が女性で占められています。女性の細やかな気配りで牛の僅かな異変にも気づき、持ち前の母性によって体調が悪い仔牛に辛抱強く寄り添い丈夫に育ててくれています。この女性の力は牧場運営において非常に有効だと感じています。
「ブラウンスイス牛の事業も、捨てておけないという女性達の愛情がきっかけでした」「ブラウンスイス牛の事業も、捨てておけないという女性達の愛情がきっかけでした」
3つ目は「スタッフにヒーローはいない。異業種からの参入」
私自身も元市役所職員ですし、スタッフも自衛官、銀行員、飲食店など、異業種から畜産の世界に入ってきた人ばかり。元々牛のプロだった人はいないからこそ、みんなで牧畜の技術を身につけるべく日々努力し、有効な管理システムの構築、見える化、標準化してきました。その甲斐あって、20代〜70代のスタッフみんながやりがいをもって働いており、離職率は0なんです。誰でも無理なく長く働ける職場を作ろうと尽力してきました。
同時に、牛のことを知らない素人たちでスタートしたので、牧畜業界の古い慣習や「こんなものでしょ」というゆるい常識は存在しません。これまで常に崖っぷちに立ってるような緊張感をもって牧畜に取り組んできました。
だからこそこれまでの常識では考えられないような革新的な取り組みにチャレンジし、成果を出せてきたのだと思います。
コスモスファーム様のビジョンを体現する、「ブラウンスイス牛のコンビーフ」について教えてください。
ビジネスの重要なポイントは価格決定力ですが、牛肉の価格は市場価格によります。牧場や牛の価値を高めるために、こちらで決めた価格で買っていただけるような商品を開発し、全国に流通させてマーケットを作ることにこの2年間、全力で取り組んできました。その過程で完成したのが、「ブラウンスイス牛のコンビーフ」です。
「フード・アクション・ニッポンアワード2016」にて、「ブラウンスイス牛コンビーフ」は全国トップ10 の食品に選定」「フード・アクション・ニッポンアワード2016」にて、「ブラウンスイス牛コンビーフ」は全国トップ10 の食品に選定」
そもそもブラウンスイス牛は、北海道の全肉牛飼育頭数中0.24%しか存在しないのでマーケットにならず、品質もホルスタインと違って安定的ではないので、市場に出してもせいぜい500円、あるいは買い手がつかない場合も多い。そのため、酪農家は手間賃を支払って処分場に送っていました。
この状況に異を唱えたのが私の母である社長で、私が牧場に入った時、「このたくさんのかわいい仔牛たちを無下に死なせないで、うちで引き取って育てたい。それをビジネスとして成り立たせる仕組みを」という難しい宿題を与えられたんです。今まで誰も食べたことのないブラウンスイス牛の肉をゼロからブランディングしなさいという話だったんですよ。
「ムダに殺したくない」という思い。オス牛の活用は、ブラウンスイス牛を飼育する酪農家にとって大きな課題のひとつでした。「ムダに殺したくない」という思い。オス牛の活用は、ブラウンスイス牛を飼育する酪農家にとって大きな課題のひとつでした。
まず、ブラウンスイス牛の雄の仔牛をきちんと買い取って育てることにしました。しかし知名度がないので和牛のようには売れない、そして頭数が少ないので薄利多売もできない。ならばおいしい加工品を作るのが最善策だと考えました。
そして、十勝財団と帯広畜産大学と共同で牛肉の品質を徹底的に調べました。その結果、ブラウンスイス牛のオレイン酸(肉の旨味の指標となる成分)の数値が黒毛和牛と同等であることが判明。和牛並みに旨味があって、脂が少ないヘルシーなブラウンスイス牛の一番おいしい食べ方は、無添加のコーンビーフしかないと判断し、コーンビーフをメインに商品開発を行いました。
価格も、今まで誰も手を出していなかった分野だからこそ、市場価格に左右されずに自分達で決められます。2014年10月から販売を開始。ヘルシーでおいしく、着色料、保存料などの添加物を一切使用していない安全なコーンビーフはおかげさまで大好評で、発売開始からこの2年間は売上高も右肩上がり。牧場経営の1つの柱になりつつあります。
「牛肉、牛脂、食塩のみのシンプルな味わい。だからお肉の美味しさがより伝わります。」「牛肉、牛脂、食塩のみのシンプルな味わい。だからお肉の美味しさがより伝わります。」
こうして、ブラウンスイス牛の雄の仔牛を集めてブランディングするという、これまで誰もやろうともしなかったことにチャレンジし、日本で初めてブラウンスイス牛のマーケットを作ったわけです。
「ブラウンスイス牛以外の牛も、もちろん元気に健康に育てています」「ブラウンスイス牛以外の牛も、もちろん元気に健康に育てています」

今後のビジョン

「すべての人に愛される100年続く企業を目指して」

今後Farmnoteにどのような進化を求めますか?
そうですね・・私自身はあまり問題だとは感じないのですが、あえて言えば、若手のスタッフにとっては起動時間が少し遅く感じられるらしいんですよね。うちは現場第一主義なので、起動時間をもっと早くしてサクサク動くようにしていただければ完璧だと思います。
「広大な十勝平野の西側、日高山脈の裾野にコスモスファームはあります。山からの爽やかな風やきれいな水に恵まれた環境です」「広大な十勝平野の西側、日高山脈の裾野にコスモスファームはあります。山からの爽やかな風やきれいな水に恵まれた環境です」
今後のビジョンをお聞かせください。
私は会社の規模を拡大することではなく、会社の質をよくしたいという思いが強いんです。目指すは、「100年続くいい会社」。いい会社とは、すべての人に愛される会社です。常に肉牛一頭一頭を大切に育て、健康的な牛のお肉を提供し、食べた人の明日を作ることでお客様に愛される会社。常に新しい価値を作ることによって地域に必要とされる会社。そして従業員にとってもこの会社でずっと働きたいと思ってもらえるような、いい会社でありたいと思っています。
現在当社で働いていただいている70代の人たちもこれからどんどん卒業していくので、働き方も改革していかねばなりません。今より少ない人数で今と同じ頭数を管理しつつ、しかも一頭当たりの価値を最大化することを目指していきたいですね。そのためにもFarmnoteは絶対に必要なツールなんです。
今後のビジョンをお聞かせください。

(終)

有限会社コスモス(十勝清水コスモスファーム)

経営形態 肉牛繁殖・肉牛一貫
規模 肥育牛2400頭(ホルスタイン雄「十勝若牛」:2100頭、和牛交雑種肉用の母牛:240頭、ブラウンスイス雄牛:60頭)
Farmnote導入時期 2015年3月頃
本社所在地 北海道上川郡
創業 1987年
事業内容 肉用牛一貫生産(ホルスタイン種・ブラウンスイス種)、牛肉販売・加工品販売
従業員規模 15名(2016年11月時点)
URL http://kosmosfarm.com/
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About Farmnote

株式会社ファームノートは酪農・畜産向けクラウドサービスに特化したITベンチャーです。「牧場を、手のひらに。」をビジョンに、いつでもどこでも牧場経営が出来る世界を目指しています。酪農・畜産業界の経営効率化をITで推進します。

Farmnote、ファームノートは株式会社ファームノートの登録商標です。

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株式会社ファームノート
〒080–0847 北海道帯広市公園東町1丁目3-14

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