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世界が注目する、農業ITベンチャー「Webサービス編」

こんにちは。ファームノートの小林です。

日本でも盛り上がりを見せる農業でのIT活用。

衛星・スマートフォンを活用した圃場管理やM2Mによる施設園芸の効率化などなど。激しく変化する外部環境に対応するために農業へのIT活用が注目され、様々な製品がリリースされています。

ファームノートもその1社で、クラウドとスマートデバイスで畜産の未来を明るくしたいと思いながら事業を進めています。

しかし。海外はどんな状況なのでしょうか?

私は正直、日本の農業ITは結構遅れていると実感しています。

いや、技術に遅れがあるわけではなく、製品が遅れている気がしています。技術がうまく商用化されて勢いよく普及しているものをあまり見かけません。特に特許申請はへーっと思うアイデアが大量に出ているんですが、それらが商品化されているの?というくらい技術が製品に活かされていないと実感しています。

そこで、海外ではいまどんなITベンチャーがあるか、私がおぉ!と思ったサービスをまとめてみました。特に今回はWebサービスをピックアップしました。

1. 圃場管理クラウドサービス Farmlogs

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Farmlogsは2012年に創業し、すでにアメリカの5%の農家が導入している圃場の生産管理サービスです。圃場に作付計画(収穫量、肥料や農薬の利用量、それに伴うコスト)を策定し、農作業をスマートデバイスからタッチ操作でかんたんに登録することでリアルタイムに作業コストが積算されて、収穫時には圃場の利益が見える化されます。圃場には農作業が紐付けされ、作業履歴が一目瞭然。さらに圃場「ごと」の降雨量を自動的に積算して表示することが出来るのがすごい。さらにストレージにどれくらいの量の作物があるか表示され、そこから出荷・販売するときに表示されているマーケットの価格動向を参考に出荷することができるので、農家は最良のタイミング、つまり最も利益が上がるタイミングで売ることが出来るのです。スマートフォンアプリ(iOS・Android)でも利用可能。

しかし私が最も優れていると思ったのはUIの使いやすさ。本当に使いやすい。これくらい使いやすければリテラシーが低い人でも使えますし、英語でしか使えませんが日本の人でも使えると思います(単位はhaじゃなくエーカーですけどね笑)

すでに2014年4月までに合わせて$5Mを資金調達していて、今後また勢いを増していくツールだと思います。

Farmlogs

2. 農場分析ツール OnFarm

Dashboard2_shadow.png

OnFarmは農場に関わるデータを統合して管理し、分析することが出来るすごいツールです。先ほどのFarmlogsと重複する機能はあるのでそこは割愛しますが、OnFarmがすごいのは「OnFarm Ready」という機能。様々なベンダーのサービスのデータをOnFarmに取り込んで統合することが出来ます。つまりいろいろなウェブサービスやデバイスを使っていたとしても、OnFarmにログインすればすべて見ることが出来るのです。たとえば土壌分析や水質管理、温度や天気、気圧などの他サービスのデータを取り込むことができるんですよ。

さらに取得したデータはOnFarm Grower Dashboardというカスタマイズできるダッシュボード機能で、自分のみたいデータを自分の見たい形で表示することが出来ます。さらにさらに、詳細にデータを分析したいときは分析レポートで高度に分析が出来ます。

OnFarm Readyがある事で、サードパーティのベンダーがどんどん拡張していくことが出来るので、農場は効率改善のために様々なアプリケーションと組み合わせてデータを管理することが出来るようになるんですね。これこそオープンアグリカルチャー。笑

OnFarm

3. AgLocal

aglocal_thumb.png

AgLocalは消費者と肉の生産者を直接結びつける、いわば肉のファーマーズマーケットのようなものです。農家は大手食肉卸に出荷することで生計を立てていますが、マージンを取られ続ける以上、農家がいくら生産性を上げても農家が有利になるように売ることが出来ず、経営の持続性が行いづらくなる。AgLocalでは消費者が150ドルか85ドルの月額費用を払うことで、消費者のライフスタイルに合わせた肉(カットされた冷凍肉など)が送られてきます。

これだけでは正直ビジネスになるかなぁと思ったのですが、いま海外では「アニマルウェルフェア」で育てられた肉が高く売られています。つまり健康で気持ちよく生きていた牛に価値があるということです。AgLocalのウェブサイトではそれらの基準に合っている農家だけを取り扱っていると記載されており、消費者が安心・安全な肉を食べることが出来る、という事です。

農家と消費者を直接結びつけることが出来れば、既存の流通に少なからずともインパクトを与えることが出来る、そんな可能性があるサービスです。

AgLocal

他にもたくさんあります。

他にもエストニアにある圃場管理のVitalFieldsや、肥料効率などの改善で収穫量を増やすBioConsortia、AgLocalの野菜版Farmigo、畑の上にセスナを飛ばしてGoogle Mapsでは出来ない生の圃場写真を毎週提供してくれる(つまり発育状況が毎週分かる)TerrAvionなど、枚挙にいとまがありません。

このままでは、GoogleやFacebookと同じように、日本の農業ITが海外に負けて海外製品ばかりになってしまいます。

我々IT企業がもっとがんばらないと行けないですね!

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